東銀座・萬福
1926年創業。
大正末期に屋台からスタートし、昭和四年にこの地に開店した、東京ラーメンの老舗。
改築はされたが昭和初期の風情を残す。
店内には、白衣を着て淡々とラーメンを作っていた先代の写真が飾られ、郷愁を呼ぶ。
赤い雷紋で縁取られた丼に入る「中華そば」は六百五十円。
透明度が高い醤油色のスープをすすれば、ほんのりと甘さが広がり、醤油の香りとまろやかなうまみが広がる。
うますぎない思いやりがあって、ふんわり心を暖める。
麺は中細ストレート麺。
つるつるとした口触りで、柔らかめの湯で加減。
スープとの相性いい。
具は、中心をほんのりピンクに染めた、程よく味が染みた厚切りのチャーシュー、濃茶のスープに映える黄色の薄焼き玉子。
ナルト、しなちくにほうれん草。
海苔の香りが合うので、別皿でトッピングでもらい(百円)、散らしてみるのも一興。